前ページの粘土に引き続き、モデリングの上達ツールを紹介します。またまたアナログなツールではありますが、モデリングの上達には欠かせない。その正体とは。

定規

定規と聞いて、ピンときましたか?定規は長さを計るための道具です。あなたがモデリングしたいと思った小物の高さや幅を計ってください。

と、これを読んで「ふ〜ん」と読み飛ばそうとしてるなら、もう少し読み進めてください。定規はあなたが思っている以上にモデリングには不可欠なツールです。

モデリングと定規と関係があるのか?あります。粘土のページでも書きましたが、モデリングの上達には空間把握が不可欠です。定規を使うことで、この能力を養うことができます。普段の生活の中では物の正確な長さを知る必要はありませんから、物の長さを見ただけで分るなんて人は少ないはずです。試しに、今使っているパソコンのモニターの高さを思い浮かべてください。次に定規で測ってみましょう。

違ってましたね?その違いがモデリングの上手い下手に出てきます。ということで、身の回りのものをモデリングする時は、まずは定規で長さを出来るだけ正確に計り、その通りの長さでモデリングしていきます。

分度器

ついでに分度器も使います。定規と組み合わせて使うことで、より正確に立体を捉えることができます。分度器なんて、中学校以来使ってないよというあなた。まずは文房具屋さんへ走って買ってきてください。こんなに安く手に入って、使えば使うほどモデリングの上達間違いなしなツールを使わないなんて、もったいない。

少しでもモデリングに慣れてくると、3DCGソフトの操作で回転をけっこう使うことに気づきます。角度は、思っている以上に形を作っていく上で重要な要素です。90度や45度がパっと頭の中ではわかっても、35度や80度なんて微妙な角度は正確にはわかりません。分度器を使って角度を測るのに慣れてくると、自然とカンが働くようになります。

見て触って作るのこと

定規と分度器を使うと書きました。個人的な予想では、このページを読んだ8割の人が定規と分度器を使わないんじゃないかと、書きながらぼんやり考えています。

3DCGというと作成ソフトの操作やプラグイン、高価なアニメーションツールなんかに目が行ってしまう人が多いように思います。横文字でデジタルな世界を夢見ちゃうわけです。これはいけません。ほとんどの場合、そういう上辺の部分に心奪われている人は、あまり上達いたしません。

趣味の範囲ですから、別に楽しめればいいわけですけども、上達したいと思うなら粘土で形を作り、定規で正確な長さを測りながら作ってください。それを続けるだけでも空間把握が出来るようなります。これを3ヶ月も続ければ、自然と頭の中で正確な形を作ることが出来るようになります。

普通の人は、パソコンの前で頭を抱えながらモデリングを行います。工夫が出来る人は、目で見て、手で触って、計測して、モデリングのカンを養います。さて、あたなはどちら?

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